令和2年米作り 4 苗作り

令和2年の米作り

 今年も何とか繋いだ種いのちのいち」で作ります。昨年は散々で、種籾分しか取れませんでした。今年は美味しい自分のお米をお腹いっぱい食べたいです。
 今年の苗の準備は4月29日からのスタートです。

 ↓まずは比重選(塩水選)で、沈んだ重くてしっかりした籾を選びます。比重選とは、水に塩や、泥、硫安などを溶かして比重を重くし、そこへ種籾を入れて、種の浮沈で種をより分ける方法です。私はいつも塩でやります。
 今年は浮いてくる籾が多かったですね。浮いてきた籾はウズラにあげました。美味しそうに食べていましたよ。ヤツラからは代わりに玉子を頂いていますから物々交換ですね。

浮いている軽い籾は、はじきます。

 ↓比重選でいい種籾を選んだ後は、消毒をします。60度のお湯に10分間浸けます。温湯種子消毒法といいます。これでばか苗病、いもち病、苗立枯細菌病に対して、農薬を使った場合とほぼ同じか、それを上回る防除効果が期待できるそうです。浸ける温度で時間が変わりますね。

七輪に羽釜を載せて温度管理。

 温度が60度になってから10分間測ります。時折、種籾の入った袋をゆすりながら、種籾に均一に温度が回るようにします。60度を10分間キープです。

温度と時間はキッチリ管理します。

 ↓温湯種子消毒が終わったら、すぐに冷水に浸けて冷まします。今回、約5キロの種籾です。
 これから、しばらく水に浸けて芽を出す準備をします。「浸種」の作業になります。

熱いとこから冷たい水へ。サウナみたい。「あ~、ととのったぁ。」

 ↓「浸種」の作業です。ポリバケツに水を入れて種籾を浸け込みます。今回は10日ほど浸けようと思います。エアポンプを入れて水が対流するようにしています。水が痛まない様にです。出来るなら川に浸けとくのがいいんですけどね。
 しばらく水に浸けることによって、種籾に発芽のスイッチが入って芽が出てくる準備が始まります。

エアポンプは信頼できるものを使うのがよろし。

 ↓浸水して二日たった籾の様子を見てみます。
まだ、透明感も出ていませんし、籾がらを取って見ましたが、胚の部分もたいした動きは無いようです。まだまだですね。

殻を剥いてみました。芽に動きなし。

 ↓浸水7日目です。だいぶ水を吸って、透明感も出て、ぷっくりしきました。芽も動き出したようです。もう少ししたら種まきですね。

ぽちっと芽が膨らんで来ました。

 さて今回はちょっと実験してみます。種を冷蔵庫で冷やすと発芽がそろうということを聞きましたので、浸種しているものの一部を途中で引き上げて冷蔵庫でしばらく冷やしてみます。
 青い袋の方を冷蔵庫へ入れて、緑の袋の方は引き続き浸水です。

 ↓浸水を始めて10日経ちました。種籾ももういい頃なので種まきをしていきます。
 今年は、市販の苗床土をそのまま使うことにします。昨年は自分で床土を作ったのですが、今年は作るのがめんどくさかったのです。(堕落)

 ↓苗箱の底には、この前に作って寝かせておいた籾殻燻炭を敷いています。苗が徒長するのを防ぐ効果があるとか無いとか・・・。

苗箱は底がボコボコした物を使っています。

 ↓クン炭を敷いた後、床土を入れて水を掛けて土を少し締めます。始めに床土を入れるときは、種を蒔いた後に土をかぶせるため、苗箱の上端から1cmほど空くように土を入れておきます。そのために、上端から1cm下がりで均す板を作っておきます。

ジョウロでやさしく水を掛ける。

 今回は、実験のため、冷やした種用と、そうでない種用を5箱づつ作ってみます。条件が揃うように同じ箱で、同じ土です。

 ↓まずは、途中(7日間)まで浸水で芽出しをしたあと冷蔵庫で3日ほど冷やした種を蒔いていきます。違いがわかるように苗箱の隅に印を付けておきました。

 ↓緑の袋は10日浸水していたものです。どの箱も同じように種を蒔きました。

 種を蒔いた後に、床土をかけていきます。種の上に1cmほど土がかぶるようにします。

均す板のフラットな後ろ側を使って、すり切りの要領で床土を均す。

 芽が出るまで、家の軒下に置いておきます。雨が当たらない様にです。並べた後、たっぷり水を掛けておきました。

 ↓苗箱に水を掛けたら、不織布を掛けておきます。ほんの気持ちの保温と、鳥なんかに蒔いた種を食べられないようにする為です。

 今回、16箱の苗を作りました。私の実験田用の8畝(約8a)の田んぼの分なので、10箱もあれば充分なのですが、保険の意味も込めてどうしても多く作ってしまいますね。

 芽がそろって、いい苗が出来るといいなと思い、恒例の傘を差しての「ん~ばっ」(となりのトトロでするやつ。)を誰にも見られていないことを確認しつつ、実施しておきました。これで確実にいい苗が出来るはず。

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コメント

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