ガバナースプリング交換

バイク

 ガバナー?となるでしょうから、まずはガバナーとは何かについての説明です。アドバンスユニットとも言います。エンジンの点火システムの中の進角装置です・・・ってなお分かりませんねwww
 エンジンが気持ちよく動くには、良いガスが一番良く燃えるタイミング(圧縮)で火をつけてやることが大切です。そのタイミングは、エンジンの回転数が速くなる(変化する)事によって微妙に変わってきます。その点火のタイミングを調整するのが「ガバナー」です。かなり古い点火システムになります。最近のエンジンには全く使われていない点火システムです。40年前のもの位までですね。

 このごろ、バイクに乗っていると、アイドリングが安定しなかったり(アイドリング回転に戻るのが遅い)、また時折、失火しているような症状が出ます。しかしながら、エンジンが止まってしまうようなことも無く、普通に走れるのですが、どうも気持ちが悪いので、直すことにしました。
 そこで、いろいろなところをチェックして原因を探していたところ、これはガバナーじゃないかなぁと行き当たったのです。

 部品を取り外します。↓白い丸で囲まれているスプリングが弱っているんじゃないかというのが今回の見立てです。取り外してみると、スプリングが弱っているようです。ガタガタします。
ガバナーはこのスプリングの強さで、点火のタイミングの調整をしているのです。

 一旦ばらして、パーツを清掃して点検してみましたが、部品には悪いところは無いようです。素人目ですが。
 ↓組む前に全体にベルハンマーを塗布して余分な分はふき取っておきます。こうしておくと動きがさらに良くなるんじゃないかという思いつきです。

 ↓そして長期潤滑のためにウレアグリスを可動部にうすーく塗ってくみ上げます。
 組んでみてガタが無いかのチェックをしたのですが、ガタなし。ガバナー本体は良好なようです。

 ↓そして肝心なスプリングを組み込んでいきます。高い部品ではないので、2パターン購入しました。銀色が強化タイプ(2000回転で最大進角)とノーマルと同等の黒色(1400回転で最大進角)です。
 とりあえず、ノーマルと同等をつけて様子を見ようと思います。スプリングの組み換えによって色々な調整が利きます。

 ↓取り付け完了です。しっかりスプリングが効いている感じがあります。古いのが付いていた時のようなガタツキありません。

 ↓仕組みですが、このガバナー自体がエンジンの回転に伴って回転するのですが、そのとき、①のウエイトの部分が遠心力によって開きます。この開き加減を調整するのが今回替えたスプリングです。ウエイトが開くことによって②の部分にあるカム(付け忘れて撮影したwww①の方に写ってるヤツ)が少し動きます。この少しの動きでタイミングを変化させています。実に分かりにくい説明ですね。
このシステムを考えた昔の人って頭いいですねぇ。

 20kmほどの試運転をしてきましたが、アイドリングへの戻りも良好になりました。完璧って言うほどではありませんが改善が見られます。また、失火は一度もありませんでした。もう少し様子見が必要ですが、良い様ですね。スプリングでダメならユニットごとの交換を考えていましたが、それはまだいいようです。

 ↑それよりもアチャーな出来事が。
 走り終わった後に、なんかキャブや、ズボンの右ひざ辺りががすこし濡れています。
「あれこれなんだ?」
と車体とチェックしてみると、フロントフォークからオイルがダダ漏れしているのを発見。
「はぁ~。次はここかぁ。コイツどんだけ構ってちゃんなんだ。」
ワシの財布からいつの間にか金がなくなっていくんだけど、犯人はおまえだな。

→ フロントフォークのオーバーホール へ

コメント