長財布 ナチュラル 20cm 麻糸

財布

 サドルレザーのナチュラルで作りました。今回のポイントは金具が一切無いこと、縫い糸は麻糸を使うことです。経年変化がより楽しめる仕様です。
 革の厚みは外革2.5mm、内革1.0mmです。
 外革に使う革には皺が多いです。これも、いい味になると思いますが、好き嫌いは分かれると思います。

 全パーツです。

 今回、外にも刻印してみました。外革には太目の麻糸を使いました。ポイントにはなりますね。
 サイズは200mm×95mmです。

 小銭入れは蓋をかぶせるタイプです。ホック等も付けていませんが、革に厚みがありますので、小銭の重みで蓋が開いてこぼれることもありません。開け閉めにストレスが無いのもいいです。

 麻糸は、縫うまでに少し手間がかかります。少し紹介していきます。

 麻糸、革用の縫い針、菱目錐、ロウが↑の画像です。菱目錐は目打ちでも代用がききます。

 ①麻糸の端末を菱目錐で解きながらしごいていきます。
 ②何度がしごいて、端末が細くなるように削ります。

 ③ある程度しごいたら、ロウを引いていきます。何度か引きます。
 ④すると、先細りになった端末が出来ます。両端末に同じ作業を行います。

 全体にもロウを引いて糸の準備OKです。

 両端末、全体に何度かロウを引くと麻糸がしっかりします。立ててみても、くたりとなりません。これくらいになるとOKです。
 次は針を通します。

 ①針に糸を通し、端末を画像のように刺します。
 ②針に刺した部分を下にずらします。
 ③ずっと下げて糸の中を通すような形になります。

 ④通した部分にロウを何度も引きます。
 ⑤ロウによって一体化させるくらいやって準備完了です。

 両方やって完了です。

 交互に縫うので両端末に針がついた状態になります。ロウ引きによって、針をつけても自立するくらいです。ここは、何度も革と擦りあうところなので、保護の意味合いが大きいですね。

 再び外見です。この見えている部分を縫うのに約80cmの麻糸を使って縫っています。その準備がありますので、シニュー糸なんかと比べると若干多めに時間がかかりますね。

 縫うのに時間がかかる分、糸の存在感はいいですね。縫い目が乱れたらそれも目立ちますので注意が必要です。納得の縫い目を作るには時間(修行)がいりますね。

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