このキャブレターには「PC30SB」という刻印がありますが、中身はケーヒンのPC20というキャブレターと同じもののようです。ですので、ジェットなんかは同じものが使えます。
ちなみにこのエイプは80ccにボアアップしてあります。
まず、キャブの調整の前に、清掃しておきます。
↓メインジェット、パイロットジェット共に、穴のつまりもなく綺麗なものでしたが、メインジェットには何も刻印がないので何番かわかりませんでした。パイロットジェットには38という刻印がありました。
一応、キャブクリーナーで清掃しました。そのとき、目にキャブクリーナーが入って悶絶しました。沁みる目薬の10倍はきますね。しかも、目が悪くなる方に作用します。流水でしばらく洗い流しましたが、3時間経った今もヒリヒリしています。皆さんお気お付けあそばせ。
↓ジェットニードルは真ん中の3段目の位置に固定してみます。
まだ、メインジェットやパイロットジェットの交換部品を持っていないので、今の状態で、いじれるのはここだけになりますね。
↓キャブの中を綺麗に掃除して組み付けました。今、ドライバーで締め込んでいるのは、アイドリングを調整するネジです。アイドルスクリューといいますね。はじめはこれをアイドリングが高くなるように閉め込んでおきます。キャブのジェット類全般に言えることですが、ネジを締め込むといっても、軽くです。真鍮製なのですぐに変形してしまいますからね。変形したらそのジェット類は、ジ・エンドです。
↓このネジは、エアスクリューです。いっぱいに閉め込んだところから1回と1/2戻しが標準なので合わせておきます。エンジンがかかり、この位置から、左右に1/4~1/2回転させたところで一番回転数が上がるところを探します。その位置が見つかったら再びアイドリングを下げて同じ事を繰り返して一番高くなる位置がいい位置です。
↓アクセルの開度でどのジェットが効いているか判断するので、わかるようにしておきます。
アクセル開度が、0~1/4までがパイロットジェットで、1/4~3/4の開度の時がジェットニードルあたり、3/4~全開にしたときに効くのがメインジェットといわれています。ですが、それぞれが作用しあっているので、微妙な調整でいいところを見つけていくしかありませんね。メインジェットだけは全開にした時、単独で働くので、全開時に力が無かったら原因はメインジェットというのがわかります。ですので、あんまりスピードの出ない車両は全開に出来るのでメインジェットが決めやすいですね。
それでは調整スタートです。
○メインジェット番手わからず、パイロットジェット38番
ここで、できるのはジェットニードルの位置と、エアスクリューの調整のみ。
1、ジェットニードル3段目
→エアスクリューを調整するも回転数に変化なし。実走では出だしからボコボコと安定せず。アクセル開度1/2で回転数頭打ち状態。エンジン振動が多い。全開にすると力が無い。途中でエアスクリューをいじるもやはり変化なし。これはダメ。
2、ジェットニードル4段目(混合気が濃くなる方)
→エアスクリューをいっぱいに締め込むあたりで回転数上がる。パイロットジェットをもう一番手上げるか?アクセル開度1/4までに若干の凹つきあり。1/2まではスムーズ。3/4手前まで何とか使える。全開は力なし。メインジェットも番手上げか。微振動多い。まあ何とか普通に乗れる。
3、ジェットニードル5段目(さらに混合気が濃くなる方)
→エアスクリューをいっぱいに締め込む前の1/4あたりで回転数上がる。ジェットニードル4段目の時より回転数上がる。パイロットジェットは番手上げだな。全開は力なし。アクセル開度1/2まではスムーズに回転あがる。振動も少ない。4段目よりさらにいい感じ。普段乗りなら十分。60km/hまでは実用域。排気音も大人しくなった。ただし、アクセル開度1/2まで。
●ここまでの調整の結論として、パイロットジェット、メインジェット共に番手を上げないとセッティングは出ない。現状ではジェットニードル5段目で街乗りならOK。
ということで、大きめのジェット類を注文しました。届いたらまたセッティング再スタートです。
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