こんな感じに作りたいと小屋のイメージを書きました。これが始まりでした。

そして出来たのがコレ↓まあ、おおむねあってますね。

外観を決めたら、設計図を書いて、この計画が具体的に進みだしました。まだ設計図を書いていたこの時点では、裏口を作ろうかとか、ロフト作るかとかそれなら屋根の高さはどれ位にしようかとか迷いながら何度も設計図を書きました。本当に作れるのかと考えると楽しくもあり不安でもありましたね。「まだ引き返せるぜ。やめるなら今だぜ!」と時々思ってましたね。

設計図がある程度出来たので、基礎工事に取り掛かりました。9月の終わりごろから始めましたが、まだまだ夏の暑さが残っており、かなり大変な肉体労働でした。顔が日焼けで真っ黒でしたね。びっくりするくらい水を飲みました。

気温が35度を超える中での基礎の穴掘りは体に応えました。

基礎は12cm幅の重量ブロックにしました。水平垂直を取りながらきっちりと並べるのはなかなかに難しかったです。最後の方はもうセメントが固まり出して往生しました。何とか予定通りの基礎が出来て、ああ、もう引き返せないなと思いました。

土間コンを打つのには人手が必要だったので、助っ人を呼びましたが、猫の手よりはマシなくらいでしたね。この後、結構な雨が降り出して、セメントの表面をしっかり押さえて仕上げが出来なかったのが、後々まで響きました。コンクリートを打つ時は、天気が悪くなる可能性があるなら延期する勇気を持つことが大切ですね。

基礎も出来て、木材の刻みを始めました。小さな小屋なのに結構な量の木材になり、その量に少しひるみましたね。まずは土台の部分から刻むんですが、初めの頃はおっかなびっくりで、ほんとに組めるかなぁと不安の方が強かったです。

ほぞを加工して、ああ、大工してるわぁって感じで楽しかったです。しばらくすると慣れてどんどん刻みが進みだします。少し調子に乗っている自分に気づいて、だいたいこういう時にケガやミスをする傾向が私にはあるので、意図的にペースを落としました。でも、間違えて2~3本の柱を無駄にしましたね。まあ、想定の範囲内です。

カクノミという道具をヤフオクにて購入して溝を掘りました。便利な道具があります。こういう道具があるから素人でも何とかなるというのはありますね。プレカットが主流の今はこういった道具が送料を入れても1万円もかからずにオークションに出ています。不要になったら今度は出品すればいいですしね。ちなみにこのカクノミは、コンクリートミキサーを貸してくれた友人のところへお嫁に出しました。

木材を2週間ほどで刻み、建て方をしました。借りてきた足場が大活躍でした。

何とか一人で組めました。棟上げの祝いにモチをまこうかと思いましたが、祝杯だけに留めておきました。まだ、ビールが無限に飲める暑さでした。(もちろん無限というのはオーバーな表現で、どちらかというと弱い方です。)

垂木を掛けるとグッと建物感が出ます。ここから野地板を張ったりの高所での屋根作業が続いて膝と足の裏が痛くなりました。

屋根にアスファルトルーフィングを張ったら雨が降っても大丈夫なので一安心です。

屋根にはガルバリュウムの波板を張りました。屋根断熱もやりたかったところですが、予算の関係もあり空気層を広めにとることで自分に手を打ちました。夏を迎えれば結果が分かるでしょう。

屋根も張り終わり、少し落ち着いて窓を入れていきました。解体する家からもらってきたアルミサッシの窓を分解して塗装して使っています。ガラスを踏んで割るというアクシデントがありました。痛い出費でした。

外装の準備をします。筋交いや間柱を入れたら、ぐるりと防水透湿シートを張りまわしました。これで雨風が吹き込んで中が濡れることはないでしょう。

入口正面と裏面には杉板を縦に張ることにして、横面はガルバリュウムの角波板にしました。杉板には相じゃくり加工をしましたが、加工がなかなかに大変だった分、いい仕上がりになったと思います。


側面にはガルバリュウム角波板は8尺の物を張りました。壁の高さをその高さにしたので、切ったりすることなく楽に張ることが出来ました。施工しながら自分で自分を褒めました。

ドアは杉の無垢板で作りました。厚みが3cmの板を使ったのでかなりの重量になりました。そして、無垢の板なので湿気を吸うと横方向にかなり動きます。1~2cmほど幅が変わるので、雨の後にドアが膨らんで、ドアどおしがくっ付いて開かなくなってびっくりしました。大きめのクリアランスを取って対処しましたが、予想外の膨張収縮でした。

ドアが着くと、小屋に中と外が出来ました。ドアを閉めて中にいると何とも言えない安心感が込み上げてきたのが印象的でした。

内壁を張る前に電気工事をおこないました。この時も助っ人に助けられました。電気工事士の資格は取っていますが、何せ実務経験がないペーパー工事士なのでプロがいると心強いですね。

電気が来ました。意味もなく、電灯をつけたり消したり、夜に行って電灯を付けてぼーっとしたりしました。

内壁を張る前に作り付けの棚を作りました。これで格段に収納能力が増したので作って正解でした。

内壁には杉板を張りました。すべて杉板でいきたかったのですが、手持ちの杉板も底をつき、そうなると予算の関係もあって、残りは合板を張ることにしました。

9mm厚のOSB合板を張りました。四つ星なので屋内でも使えます。結果、これはこれで味があってよかったです。値段も1枚1400円ほどでしたし。

細々と寸法を測りながら木材を切って、張ってを繰り返して何とか上手に張れました。当たり前ですが、内壁があるのと無いのでは建物としての完成度が全然違いますね。いや~、俺、がんばったわぁ~。まあ、自分のためにやっているんですから、褒められた話じゃないですけどね。

さらに棚を付けました。収納力アップです。


ああ、完成しました。充実の小屋づくりでした。楽しかったぁ~。

さて、ワタクシ、今回この小屋づくりのために購入した物のレシートや領収証をすべて残しておきました。B4のノートに貼っていったところ、ほぼ一冊分になりました。少し恐ろしいですが計算してみます。20万円を超える辺りまでは把握していたんですが・・・。

さて、いきなり合計金額の発表です。気になるお値段は・・・
¥458,432円! でした。
どう?これ安い?高い?
私的にはどんなにかかっても50万円以内を目指していたので、まあ、勝ちですね。
とりあえず、ざっくりとした内訳を紹介します。
基礎のブロック、コンクリート代、セメント、砂利、砕石代で、5万円。
構造的な柱や垂木、筋交い間柱などの木材代が、15万円。
屋根と外壁に使ったガルバの波板や野地板代で、7万円。
ドアや内装に使った木材代で、5万5千円。
その他、オークションで購入したカクノミや、釘やネジ、金物、ボンド、鋸の刃、電線、スイッチなどその他もろもろで、12万5千円。
まあ、こんな感じです。私の場合は丸鋸やドリルなどの大工道具をある程度は持っていましたのでその分は含んでいないのでその辺から揃えようとするともっとかかると思いますが、ある程度いいものを購入してもプラスして10万円ほどでしょう。ああ、あとは足場の確保ですね。私はただで借りれたのは大きかったです。足場の分は、棟上げの時には人を頼むかして、あとは背の高い脚立を購入して対処ですね。
この小屋を作るのにあたって、一番大事なことは自分でやれば人に払う工賃が必要ないということです。この分が大きいのです。建てる場所と予算が60万円ほどあれば楽しみながら小屋が手に入りますね。その後のカスタムも自由自在です。作っていくうちにどんどん上達して知恵もついてきて作りたいものが苦なく作れるようになってきますし、作れるレベルが分かるのでデザインに妥協も出来てくるようになります。100万円あれば住める小屋が出来ますね。
いや~、楽しかったし、欲しかった秘密基地を手に入れることが出来ました。もう一つ建てさせてもらえばもっといいのを今回より安く作る自信があるんだけど、その自信が手に入ったのも収穫ですね。
作った者の結論として、これくらいの小屋だったら、やる気と1歩踏み出す勇気さえあれば素人でも何とかなるということですね。
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