フロントキャリパーのオーバーホール

バイク

 考えてみたら、このフロントキャリパーは20数年前に付けて、一度もパッキン類を変えていませんでした。ブレーキフルードやブレーキパッドを交換する際に外観の掃除くらいはしていたんですが、夏の暑くて乗れない間にチェックしていたら、ブレーキパッド替え頃なので、いい機会だと思ってオーバーホールすることにしました。

 はじめてこのバイクに乗ったとき、ノーマル(純正)のブレーキが付いていたのですが、びっくりするほど効かなくて、赤信号で前の車に追突してしまう!とビビッてしまいました。さらに雨が降ってきて尚ブレーキが効かなくなって、これは何か他の効くブレーキに変えなければと強く思ったことを覚えています。この前は日本車(カワサキ バリオス)に乗っていたので、あまりのブレーキの効きの違いに恐怖を感じました。

 それで、すぐに大枚はたいて、このPM(パフォーマンスマシン)のブレーキに変えたんですが、純正に毛の生えた程度の利きでした。笑。今思えば、変えなかった方がよかったのかなと思っています。

↓PMキャリパーのパッキンセットを購入しましたが、このキャリパー用はなかったので、サイズが合うものを購入し、足りない分のOリングを近くの店で買ってきました。耐油性のあるOリングです。ちなみにOリングのサイズは6mmでしたが、5mmでも大丈夫ですね。

 取り外したキャリパーを分解して清掃します。思ったほどは汚れてなくて、洗浄も楽でした。大きな傷もなくまだまだ使えそうです。

 ブレーキパッドを油圧で押し出す要のピストンを取り出さないといけないのですが、思った以上に大変でした。
 このピストンを取り出すためにそれ用の工具を買ってきたので楽勝で取れるわ!と思っていたのですが、ここがやたらと固くて、手で持ってやるのは厳しかったので万力で工具を挟んで力いっぱいグリグリしながらやっと外せました。初めの1つ目は、30分以上かかって汗だくになりました。4つあるので、何度かあきらめかけながらも頑張りました。

 苦労して取り外したピストンをチェックします。浅い傷が少しありますが、問題になるようなものはないの様なので軽く磨いて再使用OKですね。キャリパーのパッキンも新品に交換して組み付けると、抜くときとは大違いで気持ちよくスーゥッと入りました。気持ちがいいです。

 この際ですから、ブレーキパットも評判のいいものに変えようと思います。↓評価も良かったですし、雑誌なんかにも取り上げられていて気になっていたんです。ちょっとお高いのが難点ですが、「これでブレーキの効きが良くなれば逆に安い!」と、お酒の勢いを借りてクリック一発!ご購入です。

 紫色とは歌舞伎ましたね。1セットで6000円。2キャリパーなので2セット買いました。
「エスプラウドのムラサキパッド」
ブレーキが効いてくれるといいなぁ~

 今まで付けていたパッドも、まだまだ使えそうですが、予備として取っておくことにします。多分、使わないな。(笑)

 ブレーキキャリパーを組上げました。私はこういう部品を組上げるときは、注油の指定のないところは綺麗に清掃したら無潤滑で締めこむようにしています。良かれと思ってボルトにグリスなんかを付けると確実にオーバートルクになって壊したり変形させる原因になるんですよね。

それでは車体に取り付けて、ブレーキオイルを入れて、エア抜きします。一人でするので、ワンウェイバルブの付いた容器をブレーキキャリパーに取り付けて行います。これはかなり楽にできます。エアーを嚙まないように慎重に時間をかけてやりました。時々、キャリパーをゴムハンマーでコツコツ叩きながらエアーを逃がして納得いくまでやりました。ここの失敗は命にかかわります。慎重に。

 ブレーキ組みあがりました。再度、ボルトの締め忘れの確認と、現時点でのオイル漏れがないかの確認、ブレーキタッチに変化はないかの確認は必須ですね。不安がよぎったらやり直しです。

 ちょっと試乗しましたが、ブレーキが整備前より効くようになっていました。しっかりパッドが食いつくのを感じますし、サスがスコッと沈むので、前のより効いています。レバーを握り締めるほど効くといった感じですね。ただ、前のブレーキパッドより3倍高いお値段でしたが、3倍の効き目かといったら、1.2倍くらいでしょうね。現代バイクのブレーキにはほど遠い効きです。でもいいです。これはもう、乗り手の問題ですから。
 秋も深まりを見せ、大型空冷バイクにはいい季節になってきました。近々、休みを取ってちょっと走りに行ってくるぜ!

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