ところで、「もみ殻くん炭」って何?という方が多いと思います。もみ殻くん炭とは、もみ殻を炭にしたものです。これは、なんに使うかというと、畑や花壇などの土壌改良剤として使ったり、消臭の効果もあるので、ニオイ消しなんかに使えます。買うと高いんですよ。
家の近くに、好きなだけもみ殻を取っていっていいという所があります。遠慮せずに頂きます。45Lのビニール袋で10袋頂きました。
↓くん炭作りに使う道具です。保米缶と煙突用のパイプ、火種を燃やすコーンのような物です。
保米缶の中で火種を熾します。火がついたらコーンのような物をかぶせて、煙突もつけます。煙突をつけることによって、火の燃え方がよくなります。
火が安定したら保米缶にもみ殻を入れていきます。↓これで5袋分入りました。
煙突から勢い良く白い煙が出てきます。
しばらくすると、嵩が減ってきます。↓これで1時間ほど経ったところ。
減ってきたらもみ殻を足していきます。今回は3袋分を継ぎ足し、計8袋分使いました。
↓煙の色と量が変わってきます。黒丸のように黄色がかった煙(わかりにくいですが)になり、煙の量も減ってきます。保米缶の中のもみ殻の表面にもぽつぽつと黒いもみ殻が混ざってきます。こうなると完成は近いです。保米缶のもみ殻をスコップなんかで混ぜていくと、均一に黒く(炭)なります。
↓ほぼ炭になりました。これ以上やると灰になってしまいます。
煙突を抜いて消火準備にかかります。さてさて、どうやって消しますかな。
保米缶を使ってくん炭を作るのは、消火が簡単に出来て、安全で、品質も良く出来るからです。その方法は・・・。
消火に使う道具はこれ↓。ジョウロ(水を約4Lほど使う)、ビニールシート(ビニールハウス用。ある程度の厚みがあればよい)、自転車のチューブ(近くの自転車屋から廃棄するのをもらってきた)の3つです。水は少ないのがミソ。
↑ジョウロでさーっと水をかけます。多すぎると濡れた炭になるので、4Lくらいでいいです。もっと少なくてもいいかもしれません。
水をかけたら、10秒ほど待ってビニールシートを掛けます。10秒ほど待つのがポイント。水蒸気がガーっと上がって来た時が掛け時。掛けたビニールシートを自転車のチューブを使って止めます。2本のチューブをかけました。すると水蒸気が発生してるのでシートが膨らんできます。破れてしまうんではないかと心配になりますが大丈夫です。
このまま冷えるまで放置しておくと、今度はビニールシートが凹んできます。密閉されている証拠ですね。
これで「窒息消火」完了です。水は使いますが、水蒸気で酸素を追い出す為の水ですね。
↓ビニールをしたまま、蓋をかぶせて丸1日ほど置いておきます。念には念を入れて完全消火を目指します。
↓丸一日放置しました。完全に消火出来たようです。
メタリックグレーのいいもみ殻くん炭が出来ました。しかも、さらさらです。消火に使った水の量も良かったようです。
保米缶のふちに袋を留めて入れると楽でこぼれる量も少なくて済みます。
↓8袋のもみ殻から5袋のくん炭が出来ました。使い放題です。なぜだか作るのが楽しかったので、使い道は決まっていませんが、また作ろうと思います。
もみ殻くん炭は簡単に作れますが、作る時の煙がすごいので、周りの人に迷惑がかからないようにしなければいけませんね。住宅地ではクレームの嵐が吹き荒れると思います。今回は実家で作りました。クレームがこない環境なので。
ただ、自分も煙臭くなってしまいます。結構な煙のニオイが付きますから覚悟が必要です。これはどこで作ろうとも逃げられません。独特な煙のニオイで虫が寄り付かなくなるのはいい点ですが、家族も・・・。
→令和2年 米作りへ
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