「鉄馬」復活計画 13 ポイントがポイント

バイク

 先日、車検に行く途中に止まってしまって、もういやだなぁと思っていたところ、察したかの様にちょうど来たバイク王からのメールに、「このバイク、もう売ってしまおうか!」と結構、心が揺れ動いてしまいました。
 その日は、ふて寝を決め込んで、一晩ゆっくり寝て起きると
「よおし!原因はなにかな。直してやっかな。なんとかなるだろ。」
という楽天がむくむく湧いてきました。

 ですので、帰ってすぐ始めたバッテリーの充電も完了し、原因の究明をして直してやろうと再始動です。

 今回のエンストの原因を考える上で押さえておきたいのは、どうやったらエンジンが調子よく始動して回るかということです。
 大切なのは「良い火、良いガス、良い圧縮」の3点セットになります。

 3点セットをチェックしていきます。キャブレターにもしっかり燃料が来ていることを確認して、プラグをはずしてセルを回してみます。とりあえず、良いガス、良い圧縮はいいようです。

 ↓プラグに火が飛ぶかの確認です。外したプラグをシリンダーフィンにアースしてセルを回してみましたがプラグから火が飛びません。
 「良い火」が原因のようです。点火系に問題ありですね。

プラグを外してセルを回すとエンジンが凄い勢いで回る。

 まずは、点火系で簡単にチェック出来ることを確認していきます。
 バッテリーの電圧ヨシ、ターミナルの緩み無し、コイルまでの電圧ヨシ、コイルの抵抗ヨシ、・・・ということはポイントの部分?と、ここまできましたが、ここからの部分ちょっとワカンネー。
 (※ポイントとはポイント式点火装置のことで、スパークプラグに火を飛ばすタイミングを取って電流を流している部分。古いバイクに多い)

ポイント御開帳。

 ↓こういうときは、主治医に相談だ!ということで、このバイクを買った「ジャンクヤード」に相談に行ってきました。この店とは、このバイクをここで買ってからおよそ20年来の付き合いになります。

この店、転々と移動します。この場所で4箇所目。今は細島。

 ↓店で、エンストした状況からこれまで確認したことを話してみたところ、第一の原因はコンデンサーのパンクではないかということで、コンデンサーの可否のチェックの方法と、良品のコンデンサーを貸してくれました。

これがコンデンサー。2個貸してくれました。

 ↓早速帰ってチェックします。イグニッションをオンにして、ポイントにギャップ(隙間)を作った状態でマイナスドライバーをちょっと接触させてみて青い火花が飛べばコンデンサーはOKということで試してみたところ、バチバチッと火花飛びました。どうやらコンデンサーはOKなようです。

コンデンサーはどうやらおk

 このままでセルを回してポイントの状態を確認してみると、ポイントに火花が飛びません。
 ん!これはポイントが悪い?
 現状を連絡してみたところ店の見立ても「原因はポイントじゃね?」と同じ様なので、店にポイントがあるということで、買いに行きました。この機に一緒にコンデンサーも新調しました。今付いているのは予備にします。

 ↓新しいポイントとコンデンサーは安心と信頼の「ブルーストリーク」メイドインUSA。こういう部品は日本製かアメリカ製を使っておけば間違いありませんね。店(主治医のところ)で買うとちょっとお高い(定価)ですけどね。ネットで買うといくぶん安い(大体半値ですね)のですが、ここは授業料ということで。

ポイントはいかにも通電が良さそうな銅製。

 ↓取り付け前に、持っている資料で予習です。これで直るといいなぁ~。

タメさんの本はわかりやすい。

 ↓予習の甲斐があってスムーズに取り付けできました。シックネスゲージを使ってポイントの隙間をキッチリ取っておきます。約0.5mmです。

シックネスゲージでギャップの調整。

 ↓今度の新しいポイントには、カムを潤滑させるためのフェルトのようなものが付いていますが、そこに「おしめり」を与えます。今回、私は、ギヤオイルを使うことにしました。このオイルは適度に粘度があり、ほとんど飛び散ることが無いのです。ただ、熱もかかるところなので小まめなチェックは必要でしょうね。

オメガオイルでお湿りを与える。

 ポイントの取替えも終わり、火花のチェックをしてみます。
 ちゃんと火花が飛ぶようになりましたが、どうも火が弱いようです。パチッ、パチッという感じで黄色っぽいです。これはコイルも弱っていますね。

火花が弱いとスパークの色が黄色~オレンジ色ですね。

 ↓早速イグニッションコイルを買ってきました。ポイント点火なので抵抗は5オームのものです。運よく店に置いてありました。
 すぐに取り替えてみると青い火花がバチバチ飛びます。エンジンもすんなりかかりました。様子見にしばらくかけておきましたが、エンジン調子がいいようです。
 これで修理完了です。やれば出来るものです。うれしいです。
 イグニッションコイルとポイントとコンデンサーで約1万6千円ほどかかりました。

新品のコイルで火花バチバチだ!

 ↓今回、悪くて交換した部品です。ポイントとコンデンサーとコイルです。コンデンサーは大丈夫の様なので予備にします。私が乗り出してから少なくとも20年間は頑張ってくれましたね。(あんまり距離は走ってないけど)長い間お疲れ様でした。

お疲れ様の部品です。

 エンジン快調になりました。明日、車検の予約を入れたので、乗って行きます。次こそは無事に着いて車検が受けれるかな。(たどり着けなかったら叩き売る!)

 ↓仮ナンバーを再取得してきました。あまり利用する人がいないようで、前回と同じナンバーでした。

 今回、自力で直すことを諦めかけましたが、何とか再始動できました。原因はポイントの故障とイグニッションコイル不良のダブルパンチでした。

 エンジンの仕組みを考えながら仮説を立てて、原因を探って直すというのは知識が身になったようで楽しかったです(めんどくさかったですが)。でもまあ、今回はショップのアドバイスも大きかったですがね。

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