今回、黒色とナチュラル色の財布を作っていきます。少し前に紹介した黒色19cmの財布の改良版になります。
サイズは190mm×95mmです。
切り出した全パーツです。
小銭入れ部分はファスナー仕様です。
型の通りに切り出したパーツにしるし程度に菱目打ちで穴を開けます。ファスナーを貼り付けてからもう一度穴を開けるので軽く開けておけばいいです。先にしるしをつけて置くと、仕上がりが綺麗です。
ファスナーは5mm幅ほどの両面テープを貼り付けておいて、革に貼り付けます。
貼り付けて、今度は2本歯の菱目打ちで先にあけていた穴をガイドに貫通させていきます。
両面テープで付けているのでずれることも無く作業できます。接着剤ではどうも上手くいかないのです。
縫い終わりました。縫い終わると両面テープが心情的に気になりますが、使用において今まで気になったこともないですし、クレームも受けていないので、問題ないかと思います。
ファスナーの引き手を作ります。
自分の使いやすいように革をカットし、取り付けです。今回は縫い合わせタイプにしました。
引き手が長い方が使いやすいのですが、ピラピラしてるのも嫌なので4~5cmほどにしておきました。
すぐに作れるので、こうして欲しいという依頼を受ければすぐに変更可能です。
小銭入れ、カード要れ部分です。
同じ仕様でナチュラルも作りました。今回はどちらもモノトーンです。
今回の改良点は、札入れ部分の高さを3mm増やしました。これでお札を入れたときにお札が見えることがありません。前回はギリギリ過ぎたようで、ちょっとゆがんで入れるとお札の端がチラリと見えていたのです。
また、小銭入れを札入れ部分と縫い付ける際に、両側5mmほど外に縫い付けました。これで、ファスナーを開け閉めする時に力が逃げずによりスムーズに出来るようになりました。(この説明、わかりにくいですね。)
小銭入れの前のポケットも名刺がスムーズに入れられるサイズにしました。まぁ、財布に名刺を入れるのもどうかとは思いますが、やっぱりあったほうが便利なんですよね。
カード入れのところにちょっとシミがついてしまいました。肉眼ではそんなに目立たないと思っていたのですが、画像になると目立ちますね。プロだったら駄目でしょうね。「ごめりんこ」ってかわいく謝ろうと思います。やり直せとは言わないと思います。
完成です。黒の財布はサドルレザーの黒色のマット(艶なし 外革2.5mm、内革1.0mm)を使いました。
初めはしっとり艶なしですが、使い込んでいくとなんともいえない艶が出てきます。育てるという意味では色つきの革ではマットの方が楽しみがあるかもしれません。
今回の黒革はアタリの革で、張りや硬さなど、とても革質が良かったです。革は天然物?なのでどうしてもバラツキが出てきますよね。他の革が悪いのではなく、今回がアタリだったということです。10枚に1枚の割合ですね。
ナチュラル色はサドルレザーのグレージング(つやあり 外革2.5mm、内革1.0mm )を使いました。
色つきでも、ナチュラル色でも、サドルレザーやヌメ革は経年変色していきますが、ナチュラル色のほうが変化がわかりやすいです。ナチュラルは、どんどん茶色(小麦色)へと深みを増していきます。なんとも愛着がわきますよ。
今回の縫い糸は、どちらもシニュー糸を使いました。仕上がりも綺麗です。また、作るときに余計なストレスがかからずに準備や始末が出来るので、個人的にはこれが一番です。
どうしてこんなことを言うのかというと、今、もう一つの頼まれ財布を麻糸で作っていて、それがいちいち糸を準備をするのがめんどくさいからです。内緒で手間賃余計にのせとこかな。
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